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宮城県仙台市立黒松小学校
活動報告

=ハリウコミュニケーションズ株式会社=
〜「キャリア」ってなんの勉強?〜

平成17年11月25日(金) 13:35〜14:20
仙台市立黒松小学校5年

 ハリウコミュニケーションズ株式会社による「学社融合型キャリア教育プログラム」は、経済産業省の平成17年度地域自律・民間活用型キャリア教育事業に採択されました。
 仙台市立黒松小学校(野澤令照校長、児童数764名)では、5年生(4クラス、122名)・6年生(3クラス、103名)で本プログラムを総合学習の時間5時限(予定)を使い行います。
 市内では、先に東六番丁小学校が本プログラムに取り組んでいます。
 先に行った例からの改善・修正を加えながら、よりよいプログラムにしていくための大事な機会です。
 5年生は総合の時間を活用し、
  (1)11月25日(5校時、2クラス×2教室):オリエンテーション
  (2)11月30日(2・3校時、2クラス×2教室)
                 :自分を知ろう、友達を知ろう、家族を知ろう
  (3)未定(1コマ、2クラス×2教室):お仕事ルーツ
  (4)未定(1コマ、2クラス×2教室):お仕事ブレーンストーミング
を行っていく予定です。

 5年生4クラスのうち1・2組が理科室、3・4組が家庭科室に集まり授業を行います。
 5年生は、社会科等教科で学習した以外キャリア・職業観についての認識は全くの未知数になっています。
 授業の始めに、今日の講師の紹介と、みんなが生きていくための「お仕事」を勉強しますと担任の先生がお話されました。みんなじっと聞いています。
 理科室の講師はハリウコミュニケーションズ(株)の小川奈穂さん、家庭科室は同じく松浦あゆみさん。

みんなは何歳ですか?(→10歳!11歳!)
じゃあ、今日は10歳と11歳の夢の設計図を書きます。
<夢の設計図作成>

左には0歳からの年齢の目盛り。
担任の先生がそれぞれ見本を書いてくださいました。
絵の得意な子は絵でもいい、自由に書いてみよう。
「〜したい」、「〜になりたい」について、
 ・中学・高校・大学
 ・どんな仕事
 ・どんな趣味
 ・どんな人と一緒にいる
となるべく具体的に記入します。

←先生の書いた例をじっくり見る。。。

 作業は20分、なかなか完成しませんが、とりあえずペアで発表。
 お互いの夢に納得したり、質問したり、笑ったり、教室はとにかくにぎやかです。
 みんなへの発表の時間も、
 ・120歳まで生きる!
 ・20歳になってサザエさん一家みたいな家庭を作る!
 ・プロ野球選手になる!
 ・高校出て専門学校行って保母さんになる!
 ・芸大行ってデザイナーになる!
といろいろな夢が。


<振り返りシートに書かれた子ども達の感想より抜粋>
★おもしろかったこと・気づいたこと
 ・自分の人生を自由に考えられて楽しかった。
 ・思ってなかったけど、書いてるとすらすらかけてなんかすごいと思いました。
 ・自分の夢がすらすらと思いついて、書きやすかった。気軽に授業ができた。
 ・みんなの発表を聞いて、人それぞれちがう夢を持っていることがわかった。
 ・自分の将来を考えて現実にしようと思った。
 ・人生を良く考えられて良かった。設計図を描いていて、本当に夢が叶う確率が10%上がった気がする。
 ・やりたいことがいっぱいあって、少しにしぼったことが難しかった。
 ・自分のやりたいことは決まっていたけど死ぬまで書くのは初めてで、頭の中が自分の人生のことでいっぱいになりました。
 ・28歳くらいで結婚することについてなやみました。なんか、結婚後にどうするとか・・・
 ・頭の中のことを書いたら、「あ、こんなことしたいんだ」と気づきました。
 ・自分の夢をふりかえってみると楽しい。これからが楽しみになる。
 ・紙を見ていると人生はすぐ終わりそうだけど、まだまだあるなぁ〜と思いました。
 ・こんなにたくさんの夢、やりたいことがみんなあったので、私もがんばろうと思いました。
 ・友達もちゃんと夢をもっていてびっくりした。自分の夢を書くといっぱいあった。
 ・人生どうなるのか楽しみだけどやだ
 ・これからの自分についていろんなことができるんだと思った・・想像しただけでもおもしろそうだ
 ・書く前より夢を考えるようになったしこれからが楽しくなった
 ・人生は長いと思った。人生が楽しみになった。
 ・自分の夢がくっきりと分かった
 ・将来のことを考えたことがなかったけど、この勉強をして自分のことが分かってよかった
 ・自分の夢がとても悲しいことが分かった
 ・よく考えてみると僕はすごい人になっていました
 ・夢が変わった
 ・友達の夢を聞くのが楽しかった(多数)
 ・未来がますます楽しみになった

★難しかったこと・疑問点
 ・その夢が本当になるかと思って不安になって、書くのが難しかった。
 ・本当に夢が実現するのかが、少し心配。
 ・おおざっぱなところしか書けなくて、細かく書くのが難しかった。
 ・未来を考えるというのはおもしろいけど言葉が思いつかない
 ・書くことがなくって難しかった (3)
 ・人生ってなんだろう
 ・この自分の設計図が本当にかなうんだったら・・人生何があるかまだ分からない
 ・やりたいことが少なかったのでちょっと書くのがむずかしかった

★次回までにしてみたいこと
 ・夢にむかってもうとっくん!
 ・自分のことがよく分かってるようにしたい
 ・勉強する
 ・夢にどんどん近づいていきたい
 ・仕事を体験したい
 ・がんばって勉強して設計図どおりになるように努力する


* * * * *


 設計図を持ち帰り仕上げるクラスもある程盛り上がりました。
 効果的な導入だったようです。何の予断も持たない子ども達が、キャリアを最初に考える貴重な機会に立ち会うことができたように思えます。
 子ども達の作業を見ていて、特徴的だったのは、学校卒業の20歳くらいまでと60歳以降の「のんびり老後を暮らす」が先に埋まり、自立の時期が後から埋まっていくことです。
 その後も苦心して埋めていました。自立して生きていくことを、考えることすら初めてという子どもが多かったものと思われます。思いつく職業として保護者の職業に忠実であること、そもそも職業の意識はあまり明確でないことがわかりました。
書けなくてもいい、みんな自分なりに考えているんだというフォローを先生にお願いしました。
 先行の例が6年生だったこともあり、その年次の予習状況にもよるかもしれませんが、5年と6年でも導入にはかなりの違いがあることを実感しました。

<文責:東北経済産業局産業人材政策室 三瓶>


 

 

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東北経済産業局 地域経済課 産業人材政策室
担当:三瓶(さんぺい)
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