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■ 『宮城県仙台市立柳生小学校 』活動報告
〜デザインについてのお話を聞く〜
平成15年11月25日(火) 14:00〜15:00

 仙台市立柳生小学校は、平成13年度の課外による『柳生小バーチャルカンパニー』を端緒に、昨年度は総合的な学習の時間において通年で『みんなで創ろう!柳生キッズファーム』に取り組むなど、アントレプレナーシップ教育の先駆となってきた学校です。(実践事例をご参照下さい。)。
今年度は昨年5年生から引き続き6年生担任の小熊信治先生が中心となって6年全クラス(4組123名)で『柳生キッズファーム2』に取り組んでいます。
商品は、同地区産の「柳生和紙」を、バーチャルから、実際に販売を行うリアルとなった現在まで一貫して扱い、昨年度はキッズファームで育てたハーブと組み合わせたポプリや小物入れなど販売してきました。
今年度は発明王に出品する商品の完成度を高め、12月14日の仙台市一番町商店街における販売に向け、その開発の手助けにすべく、デザインについてのお話をデザイナーご本人から伺うこととなりました。


講師の佐藤和子さんは、宮城県産業デザイン交流協議会(MIDEC)事務局に従事する傍ら、ショップディスプレイや器をはじめとするクラフト等のデザイン、カタログ制作のスタイリング、またロゴデザインやパッケージ等のデザイン提案等を行っていらっしゃいます。地域資源を活用した生活用品のデザイン開発も手がけ、津山杉矢羽の積み木や家具、岩出山竹とガラスの花うつわ、北上町のヨシを使った和紙製品などさまざまなプロジェクトに関わっていらっしゃいます。
 今日の6時間目は教室から体育館に移動して、6年生全員でお話を伺います。
平成13年度の柳生小バーチャルカンパニーから生まれたお母さん達の会社「柳生和紙プロジェクト」の大浪多美子さんも子ども達の列に加わり、ビデオを設置して待っています。
小熊先生から、講師の佐藤さんの紹介、お話を伺う際の注意があり、佐藤さんのお話が始まります。

<60minits design seminar 柳生KIDSファーム商品開発セミナー>

1. 商品開発・モノのデザイン
2. 商品開発のプロセス
3. "素材"を知る
4. 「ハレ」と「ケ」のデザイン
5. オリジナリティのある魅力あるデザインとは・・

□ 柳生歳時記・・モノづくりのキーワード『和紙にまつわる思い出と思い入れ』

<お話のポイント>
○五感が大事
みんなの手元には、折り紙くらいの大きさの柳生和紙と洋紙(コピー用紙)が配られています。まず最初、佐藤さんは「目をつぶって、右の手に和紙を持って挙げて下さい。」とおっしゃいます。一斉に挙がりますが、間違える子はいません。
和紙と洋紙の違い、それは手触りで明らかです。見る、聞く、触るといった五感、それがモノづくりに何より大事なのだという導入でした。
和紙を持ってよく見てみると、やさしい風合い等の素材感がわかります。

○「ハレ」(特別の日)と「ケ」(日常)
いつ使われるのかを考えなければいけません。
日本で大事なのは歳時記、冠婚葬祭、和紙の使われる場面をイメージしましょう。

○和紙の思い出
ふすまや障子が家にある子を聞くと、たくさんの手が挙がりました。
佐藤さんの思い出は和紙の半端で、お母さんが包んでくれたおやつ、おひねり、お駄賃、お父さんが縒ったこよりです。なくなりつつある言葉かもしれません。

○宿題は「ポチ袋」製作
配られた柳生和紙で折る、貼る、丸める、どんな形でも自分の考えたオリジナルな形で「ポチ袋」を作ってくること。佐藤さんも作ります。来週12月5日、みんなで持ち寄ります。

 佐藤さんが持ってきた、さまざまな和紙製品に目を輝かせて見入る子ども達でした。
どんな「ポチ袋」が出来上がるのか、楽しみです。

 

<文責:東北経済産業局企画課 三瓶>